好きな人の誕生日

ひさかたの月夜を清み梅の花
     心開けて我が思へる君   紀小鹿女郎


(訳:空遠くまで輝く月夜が清らかなので夜開く梅の花のように心も晴れ晴れと私がお慕いするあなたよ     参照:『日めくり万葉集vol.2)


作者は梅に花が開くのと自分の恋心が開いていくのを重ねたのでしょうか。
それとも、今宵咲いた梅の花のように、私にも心を開いて・・・と思ったのでしょうか。
歌の雰囲気から察するに、自分の恋心が開花したって感じなのかな。恋する乙女の前向きで清々し雰囲気が似合うような歌。


今日は、好きな人の誕生日です。
でも、私は迷っています。
すっかり心が離れているかもしれない私たちなのですから。
私はまだ好きだから何も言えませんが、あちらは私の事を嫌っているかもしれません。まだ、決定的な事は言われていません。でも、なんとなく分かります。

「お誕生日おめでとう」と言っても迷惑なだけかもしれません。
もしかしたら不機嫌になるかもしれません。
以前のように、心に曇りがなくて清らかに「おめでとう」が言えるならばどんなにかいいでしょうか。