花を食らふ 〜プリムラを食べる〜

本命がいなくても、人並みにバレンタインをすなりと思ひてスーパーに出かけみる。

この花はどうみても「プリムラ」です。

我が家で園芸用に栽培しているプリムラ・ジュリアンや、その他のプリムラの仲間たちがカップに入っていました。
他にも紫や黄色、赤いパンジーカレンジュラも並んでいます。

愛知県の「豊橋温室園芸農協」と言う所からやってきた花達。
ロマンチストさんではないけれど、花や野菜の生産地が遠い場所だったりすると、私の町まで来るまでに
いろんな風景を見たり、どんな人に出会ってここまで来たのだろうかと思うことがあります。
子どもの頃、近くの駐車場に停めてある車に摘んだ花を一つずつ乗せて、「花を旅をさせてあげよう」という遊びをしていたせいか、花が遠くからやってきたと思うと「旅をしてきたんだなぁ」としみじみしてしまいます。
しかも食べられないプリムラを栽培している我が家に・・・。不思議なご縁でございます。


食べられる花達は野菜に劣らぬビタミンAやらビタミンCがあるようです。
食用として特別に栽培されているそうです。
味は意外にしないもんですね。

山のハウスで栽培される我が家の花達は鹿の食害に合う為に苦労しています。
鹿たちはパンジーが特に好きで、数年前は僅かな隙間から鹿に侵入され、
1棟分を一夜にして失うくらい食べられました。
しかし、なぜだか鹿はプリムラを食べようとはしません。踏み散らかして素通り。
それでプリムラは苦いのかしら・・・と思っていたのです。

でも、食べられるプリムラは苦くもなく甘くもなく。普通にサラダの野菜と同化していると言うか
邪魔しませんでした。不思議〜。